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大きな木がありました。
その木はまわりのどの木よりも背が高く
そしてたくさんの枝をつけたりっぱな木でした。
でも大きな木ははずかしがりやでいつも1人でぼんやりとしていました。
ある時大きな木は「友達がほしい」と思いました。
となりの木にはたくさんの鳥が住んでいました。
大きな木は、鳥に話しかけました。
「ボクと友達になっておくれよ。
ボクの上にならりっぱなおうちがつくれるよ。」
でも、鳥はこう言いました。
「あなたの上におうちは作れないわ。あなたはとても背が高いから、
子供達が落ちてしまったら大変!」
木はがっかりしながら、
今度は向かいの木で木の実をとってるリスに話しかけました。
「ボクと友達になっておくれよ。ボクには山程の木の実がなるよ。」
でも、リスは言いました。
「キミの木の実は取れないよ。
ボクはそんなに木登りが得意じゃないんだ。」
木はまたがっかりして、それからしばらく考え事をしました。
”ボクは大きな木 ボクはりっぱな木
なのに友達がいない。
ボクはきらわれているの?
ボクはココにいなくてもいいのかもしれない。”
ある日きこりがやってきて、切る木を選んでいました。
大きな木はきこりに言いました。
「きこりさん、ボクを切っておくれよ。
ボクは嫌われものの大きな木。
だけど大きいから、たくさんのイスやテーブルが作れるよ。」
きこりはよろこんで、
「よし!キミを切る事にしよう。」と言い、
のこぎりをそっと木の根元ににあてました。
大きな木は目を閉じました。
”ボクは楽になれるかもしれない”
その時です。あの鳥があわててやってきてピーピーと鳴きました。
「きこりさん!この木を切ってはいけないわ。
この木を切られたら、私の目印がなくなってしまう。
子供達が迷子にならないように、
どうかこの木を切らないでちょうだい!」
次にあのリスが走ってやってきて、きこりにすがりました。
「この木を切ってはいけないよ!
毎年の風の強い日、風をよけるのに必要なんだ。
この木をきられたら、仲間はみんな飛ばされてしまう。」
それを聞いたきこりはしかたなく、
のこぎりをしまいトボトボ帰ってゆきました。
大きな木は閉じていた目をそっと開けました。
遠くの空に小さい星がひとつだけかがやいたようなきがしました。
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