|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
じいちゃんの火葬だった。 ずっと泣かなかったのに、じいちゃんの体が無くなると思ったら 自分でびっくりするくらい泣けてきた。 いつもじいちゃんとこ行くとあぐらをかいて、 自分のひざをトントンしながら 「純、じいちゃんのひざさこい!」って抱っこしてくれた。 高校生になってからも、 じいちゃんはオカアヤンをひざに抱きたがって 「こさこい」と呼んだ。 「じいちゃん、純もう高校生だから重たいよ」と言うと ちょっと寂しそうにそれでも「おもだくない!」と座らせたがる。 今日、じいちゃんがお骨になって オレのひざの上に座っていた。 じいちゃんは体格のいい人で骨も立派で、 お骨になって小さくなってもずっしり重かった。 オレはいつまでたっても じいちゃんから見たら小さいまんまだった。 帰りぎわはいつもくしゃくしゃの千円札をオレににぎらせて 見えなくなるまで外にたってた。 孫は、オレ一人ぼっちだから可愛がってくれて、 薬で朦朧としてるのに 「純のとこ行きたい。純いつくるんだ。」って さっき会ったばかりで オレが帰るとすぐ言ってたってばあちゃんが教えてくれた。 愛情独り占めだったんだなあ。 お骨と一緒にいれた小銭が半分以上溶けてなくなってた。 ばあちゃんたちは 「あっちでパチンコしたいから持ってたんだなあ」とつぶやいてた。 ほんとにじいちゃんパチンコばっかしてたもんなあ。 残ってた小銭の一枚をオカアヤンはもらった。 前みたいにじいちゃんに握らされた気がして ああこれ最後におこづかいくれたんだなあと思った。 ひざのりたい。 今すごくのりたい。
|